日曜日。 | 雨上がりブログ

日曜日。


今日は、朝の九時から地元の教習所に行き、卒検を受験した。

足踏みすることなく、一発でクリア。

去年から背負っていた肩の荷もやっと下り、
一安心したところで、そのまま自転車で中山競馬場へ。
既に午後三時を過ぎていたので、もう終盤だが、
メインレースと最終が買えれば文句は言えまい。

馬券は、東京のメインと小倉の最終を射抜くも、
収支的には、ほぼプラマイゼロ。まあ良い。こんなもんだ。

そして、自転車に乗って家に帰る。
その道すがら、頭の中で今日のレースをリプレイする。
一週間に一度訪れる、ルーティンな時間の浪費。
ただでさえ憂鬱な日曜の夕方を、より憂鬱にする方法。


============================


ところで、僕は競馬場が大好きだ。

何というか、あの空気には何とも言えない魅力がある。
ある程度競馬をやる人ならば、或いは分かるかもしれないが、
競馬場の雰囲気というのは、
山登りのそれに通じるものがあると、僕は思う。
勿論、美化しすぎな感も否定しないが。

ただ、その二者の間には、確実に共通項が存在している。
それは、そこに集まった人間の「目的意識が同じ」だということ。

競馬場に集まる人たちの殆どは、馬券を取りたいと思っているし、
山道で出会う人の多くは、頂上にまで登りたいと思っている。

よく、登山をしている時に、すれ違う、見ず知らずの人と、
「上までもう少しですよ、頑張ってください」みたいな
会話を交わす事があるが、あれこそ正に、
目的意識の共有から来るものに違いない。

山という、ある種現実から隔離された特殊な状況において、
自分と同じ境遇の人に対して仲間意識が湧くのだと思う。


競馬場もまた然り。


僕は一人で競馬場に行く時は、大体、知らないオッサンと話す。
どちらからともなく話しかけ、そして馬の話をする。

次のレースに出る馬について、パドックと新聞とを交互に睨み、
無責任な意見を投げあい、あれこれと評論する。
お互い、真剣に意見を求め合っているわけではないし、
勿論、そのオッサンと同じ馬券を買うわけでもないのに、
そこには不思議な連帯感・仲間意識が生まれている。

そして、そのオッサンとは数分間の邂逅の後、
挨拶もほどほどに別れる。
ほんの少しの会話の余韻と、オッサンの買い目だけが頭に残り、
それ以外は何も残らない。一切。

一見すると、このドライで刹那的な人間関係は、
凡そ無意味であるように思えるが、僕はとても好きだ。

かと言って、常にドライな人間関係を求めている訳では勿論無い。
寧ろその逆で、そういうのは苦手な方なのだが。

ただ、競馬場という特殊な空間において、
一人の見知らぬ人間とほんの一瞬だけ交錯するってのは、
ちょっと異様で、ちょっと心地良いものです。




と言っては、毎週競馬場に行く俺・・・_| ̄|○